青島のドイツ風の街並みはどこに行けば見られる?

青島レポート、まずは青島のいわゆるドイツ風の街並みを見るにはどこに行けばよいのかについて書きます。
前提として、青島は高層ビルが立ち並ぶ近代都市なので、街中どこに行ってもドイツ風の街並みというわけではありません。
しかし、ガイドブックでもネット情報でも、スポットの紹介はあるものの、「この辺の一帯がドイツ風」という情報はないので、どこに行けばよいのか困りました。
(少なくとも宿泊していた五四広場の周辺は新宿副都心的なオフィス街なのでそんな雰囲気ではありませんでした)
ざっくりいうと、「桟橋」から伸びる中山路のあたりから東に旧市街が広がっています。キリスト教の教会などもたくさんあって、ほぼドイツでした。行ったことないけど。


ドイツ風の街並みを一望できるスポット
旧市街の展望スポットは2つあり、一つは信号山公园 XinHaoShan GongYuan、もう一つは小鱼山公园XiaoYuShan GongYuanです。
どっちがよいのかはなんとも言えませんが、地球の歩き方には小鱼山公园のほうが展望台にガラスがなくてよいと書いてあったので、小鱼山公园のほうに行ってみました。
信号山公园に行ってないからわかりませんが、見る角度が違うだけでたぶんどちらも似たような感じで、どっちかに行けば十分だと思います。
小鱼山公园は入場料を取られますが、展望台からの眺めはばつぐんです。赤い屋根の街並みが予想以上に広範囲に広がっているのがわかります。
地下鉄だと汇泉广场 Hui Quan Guang Chang駅から徒歩10分ぐらい、もしくはバスだと220路のバス停小鱼山からすぐです。
山の麓から公園まではドイツ風の邸宅街で、途中におしゃれなカフェなどもあるので、あえてダイレクトに行かずブラブラ歩いたほうが楽しいかもしれません。



青島で教会を見に行くならここ!
ドイツ風の街並みの象徴といえば、やはり教会。地図を見るだけでも教会はたくさんありますが、外せないのは「聖ミカエル大聖堂」です。
中国語で「天主教聖弥厄爾大教堂」と書きますが、GoogleMapsや百度地图では「浙江路天主教堂」という名前で表記されています。(わかりづらい・・)
天主教堂とは単にカトリック教会という意味です。
↓地図はこちら
桟橋を起点に、中山路か浙江路をまっすぐ北に10分ほど歩けば着きます。



天主教堂はウエディング写真のメッカ
天主教堂の前は広場になっていて、観光客もさることながら、目につくのはウエディング写真を撮るカップルの姿です。
それぞれドレスに身を包み、専門のカメラマンがあちこちで撮影をしているのですが、自撮りでもポージングがすごいお国柄。ウエディング写真ともなると、まるで映画のワンシーンのようなゴリゴリの作り込みで、見てるこっちが恥ずかしくなるぐらい。。
そこも含めて、「町はドイツ風だけど、中身は中国」の醍醐味という感じでしょうか。


そもそもなぜ青島はドイツ風なのか
時代は清朝まで遡ります。1895年、日清戦争が下関条約の締結により終了しますが、その後フランス、ドイツ、ロシアによる三国干渉を経て、各国の中国進出が激化。ドイツも1898年、前年に起こったドイツ人宣教師殺害事件を口実に膠州湾(青島)を占領し、租借地とします。
ドイツにとっては他のヨーロッパ諸国に対してのアピールの場となり、もともとは小さな港町でしたが、上下水道の整備、学校・病院の整備など含め、ドイツ風の街並みを作り上げ、現在の青島の姿へと急拡大しました。
ちなみに青島ビールもこの時代、1903年に設立されています。
しかし、ドイツの租借地時代は第一次世界大戦により16年間で終了。日本がドイツに宣戦布告して、1914年膠州湾を占領。以降、ドイツは権益を失います。
これだけの街並みがわずか16年で作られたというのは驚きですし、しかもドイツ本国から遠く離れた地でここまでやる帝国主義の執念に恐ろしさも感じました。。

