若狭と京都を結ぶ「鯖街道」の宿場町・朽木

山に囲まれた朽木谷の風景
山に囲まれた朽木谷の風景

琵琶湖の西、福井県と京都府の間に位置する朽木谷(くつきだに)。山に囲まれた秘境めいたエリアですが、かつては多くの商人が行き交った交通の要衝でした。
様々な物資が運ばれた街道ですが、海のない京都への海産物の物流が多く、特に鯖が多く扱われたことから、現在は「鯖街道」と呼ばれています。(昔からそういう名前だったわけではないよう)

京都に運ばれる物資の集積地

鯖街道は福井県小浜市から始まり、ここ滋賀県高島市朽木を経由して、大原から京都に入り、最終的に出町柳に至る街道です。
今回は琵琶湖側から朽木に向かったためあまり実感はないのですが、地図を見るとたしかに大原に近く、歴史的にも京都と密接な関係にあったのもうなずけます。

朽木市場の古い町並み
朽木市場の古い町並み
当時の面影を残す建築
当時の面影を残す建築
レトロな西洋建築の丸八百貨店
レトロな西洋建築の丸八百貨店

かつて鯖街道の宿場町だったのは、現在の「朽木市場」という町名のエリアです。
観光客向けに整備はされていないものの、ナチュラル(?)に古い町並みが残っており、往時の賑わいをしのぶことができます。

その中でもシンボル的な建物が「丸八百貨店」です。百貨店と言ってもいわゆるデパートというよりは雑貨店で、この日はGWだからなのかお休みで中は見ることができなかったのですが、現在はちょっとしたカフェになっているようでした。昭和8年築の洋式建築で、国の有形文化財に指定されています。

また、鯖街道の名前のとおり、あちこちに鯖寿司や鯖の加工品を売るお店があります。決して安くはなく、むしろ鯖寿司はめちゃくちゃ高級で驚きですが、たしかに美味でした。

肉厚の鯖寿司がめちゃうま
肉厚の鯖寿司がめちゃうま
1本1万2千円の超高級鯖寿司も
1本1万2千円の超高級鯖寿司も
鯖寿司だけでなくへしこなども
鯖寿司だけでなくへしこなども

足利将軍家と朽木氏の密接な関係

朽木谷と言えば、何と言ってもその歴史です。かつてこの地を治めていた朽木氏は、近江源氏佐々木氏の流れを汲む名家で、室町時代には足利将軍家に側近として仕えていました。
将軍からの信頼は厚く、1528年に京を逃れた12代将軍足利義晴が3年間朽木に滞在しているほか、1549年にも朽木に落ち延びています。さらに、13代将軍の足利義輝も1553年から5年間朽木に逃れていました。

朽木の興聖寺に残る旧秀隣寺庭園は、足利義晴が朽木に滞在していた時期に、将軍のための庭園として造成されたものです。
現在は庭園なのか何なのかよくわからないレベルでしか残っておらず、観光スポットとしてはイマイチ人気がないのか、訪れた際はノーゲストでした。。

将軍のための庭園が残る興聖寺
将軍のための庭園が残る興聖寺
朽木氏の居城だった朽木陣屋跡
朽木氏の居城だった朽木陣屋跡
草ぼうぼうの朽木陣屋跡
草ぼうぼうの朽木陣屋跡

金ヶ崎から織田信長の逃避行

歴史と言えば、もう一つのハイライトが織田信長です。1570年の金ヶ崎の退き口で越前を脱出した織田信長一行は、朽木越えにより京に帰還しています。
この時、朽木城主の朽木元綱は必ずしも織田派ではなかったのですが、松永久秀の説得により信長を受け入れ保護したそう。
朽木城は現在は朽木陣屋跡として見学できますが、ほとんど遺構は残っておらず、草ぼうぼう。。こちらも興聖寺と同じノーゲストでした。

最後に朽木を訪れた感想ですが、率直に言うと、せっかく色々観光資源があるのにもったいないなあ、と。歴史と鯖街道、どちらも他にはない朽木ならではの魅力ですが、いずれももうちょいがんばれそうな。GWなのに観光客ゼロは寂しい感じでした。。

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