北欧のフィヨルド?奥琵琶湖の湖岸集落、菅浦と海津の町並み

奥琵琶湖の「海津の石積み」
奥琵琶湖の「海津の石積み」

琵琶湖の南岸〜東岸は大津、彦根、長浜と大きな町がありますが、それとは少し趣が異なるのが北岸の「奥琵琶湖」です。この記事では奥琵琶湖の町並みをご紹介します。

奥琵琶湖エリアはリアス式海岸のような入り組んだ地形で、人が住む集落が少ない分自然が豊かで、キャンプ場などがたくさんあります。
観光協会のサイトでは「北欧のフィヨルドのような」と紹介されていますが、印象としても静かなヨーロッパの湖畔、という雰囲気を感じました。

「隠れ里」と呼ばれた陸の孤島・菅浦

今でこそ琵琶湖の周りはすべて国道が整備され、鉄道も北陸本線、湖西線、琵琶湖線によりどこにでも行くことができますが、かつては陸上交通が不便な地域もあり、湖上交通が発展してきました。
それどころか、陸路では一切繋がっていない地域もありました。長浜市の菅浦集落です。

菅浦集落の桜
菅浦集落の桜。5月上旬ですが満開
琵琶湖の水はけっこう透明
琵琶湖の水はけっこう透明
菅浦集落のすぐ裏には山が迫っている
菅浦集落のすぐ裏には山が迫っている

なんと菅浦集落は昭和46年に道路が開通するまで、舟でしか行き来することができず、文字通り陸の孤島でした。
そんな地理的に隔離された集落なので、中世には大名の支配を受けない「惣」と呼ばれる自治が行われ、独自の産業や町並みが形成されてきました。
歴史的にも菅浦集落は「隠れ里」として知られ、奈良時代に争いに敗れた淳仁天皇が隠遁していたという言い伝えや、戦国時代に小谷城落城時に浅井長政の遺児を匿っていたという伝承もあります。

ちなみに、菅浦集落は平成26年に国の重要文化的景観にも指定されています。(重要伝統的建造物群保存地区は知っていましたが、最近は同じ文化財保護法でこういうのもあるそう。「景観」ってあいまいですよね、、)

琵琶湖畔に並ぶ菅浦の家並み

そんな菅浦集落。アクセスとしては隣の大浦集落から湖沿いの道を車で10分ほど行ったところにあります。オフィシャルな駐車場はよくわからないのですが、集落の入口はロータリーのようになっていて、その一角に駐車スペースっぽいところがありました。

菅浦集落はひっそり静かな漁村
菅浦集落はひっそり静かな漁村
村落の端に立つ四足門
村落の端に立つ四足門。ここが村落の内と外の境界となる
土地が狭いため、細い路地に住宅が密集
土地が狭いため、細い路地に住宅が密集
菅浦集落の入口
菅浦集落の入口。ロータリーになっていて路線バスも止まる

ロータリーから奥は細い路地の集落になっています。集落の裏はすぐに山になっているため、山と湖の間のわずかな土地に、細長く家並みが続きます。集落の入口と最奥には四足門と呼ばれる茅葺きの屋根がついた門があり、かつてはここで監視していたそうです。
なお、現在はバス釣りのポイントになっているのか、ルアーマンが多数ウロウロしてました。

湖上交通の要衝・海津の町並み

そして、もう一箇所ご紹介したいのが、海津の集落です。菅浦集落からは車で30分ほど。琵琶湖八景の海津大崎の近くで、現在の高島市マキノ町に位置します。
こちらは菅浦集落と違って、隠れ里というわけでなく、かつては湖上交通の要衝として栄えた宿場町です。

湖岸に沿って石積みが続く海津の町並み
湖岸に沿って石積みが続く海津の町並み

海津の町並みの特徴は、「海津の石積み」と呼ばれる景観で、平成20年に国の重要文化的景観に選定されています。
石積みは江戸時代に、琵琶湖の高波から町を守るために作られたもので、約1.2kmに渡って続いています。
そもそも琵琶湖は波があまりないものだと思っていたのですが、やはり風が吹くと波は高いようで、こうして防御する必要があるというのは新たな発見でした。

家の裏からすぐに漁に出れる
家の裏からすぐに漁に出れる

陸側は通りの両側に古い町並みが残っており、かつての宿場町の面影はありつつも、現在は民家とポツポツと商店がある程度の静かな集落です。琵琶湖らしく鮒寿司の専門店もありました。
また、建物と建物の間は石積みの浜に降りる階段が所々に設けられていて、写真のような湖に面した石積みの景観を見ることができます。

なお、車で行く場合、海津集落に駐車場はなく、オフィシャルにはだいぶ離れた西浜の駐車場か、マキノ駅近くの駐車場を利用しなければならないようですが、さすがに遠いので、こっそりその辺に路駐させていただきました。

海津の石積みは約1.2km続く
海津の石積みは約1.2km続く
一見普通の住宅街だが、建物の間から浜に降りられる
一見普通の住宅街だが、建物の間から浜に降りられる

奥琵琶湖に行ってみた感想

最後に奥琵琶湖の感想です。
山、森、湖、町が調和していて、あまり他県ではない雰囲気のエリアだなと思いました。
自然が豊かでキャンプ場やリゾートホテルがあったりするのは、高原リゾートのようでもありますが、一方で歴史ある古い町並みもあり、ある意味外国人的な視点で見ると、「和リゾート」的な方向性がぴったりくるエリアなんじゃないかなーと。今後の展開に注目です。

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